医院名:西島クリニック 
住所:東京都渋谷区渋谷3-9-9 東京建物渋谷ビル2F 
TEL:03-3400-3637

更年期・閉経外来

閉経の平均は50歳ですが45~55歳位に分布していて、女性の平均寿命87歳の現代ではそれから後の30~40年間は女性ホルモンがない状態で生活していきます。代謝の衰えと共に骨・血管・粘膜などの老化が始まり、予防をしなければ60~70歳代の骨折・血栓症・萎縮性膣炎などを起こします。
長寿社会の女性が元気に生きるには、ある程度の薬の服用も必要です。

更年期障害とは

更年期障害閉経前後の約5年間を更年期と呼びます。更年期は女性ホルモンの分泌量が大きく揺らぎながら減少していくため、さまざまな体調変化を起こしやすい時期です。代表的な症状には、突然顔がほてる・汗が大量に出るといったホットフラッシュがありますが、他にも多彩な症状があり、睡眠障害、イライラ、落ち込みなど心に現れる症状も多くなっています。更年期に起こって生活に支障を生じる症状を更年期障害と呼びます。症状の内容や強さは個人差が大きいため、つらい症状があったら早めに婦人科を受診するようおすすめしています。
その時の症状のみならず老化の始まりということを意識してください。

症状

更年期障害の症状更年期障害の原因は、女性ホルモンが揺らぎながら減少していくことですが、症状の内容や強さはそれぞれの方で大きく異なります。ほてりや大量の発汗といったホットフラッシュ、頭痛・肩こり、冷え、腰痛、倦怠感など体と心にさまざまな症状が現れますが、自律神経系・精神神経系・その他の3つに大きく分けることができます。精神神経系・その他の症状も自律神経に大きな影響を受けることが多いのですが、女性ホルモンであるエストロゲン不足によって起こる症状もあります。

自律神経系は、血管運動神経系とも呼ばれ、ホットフラッシュが代表的な症状です。自律神経は呼吸・血液循環・消化・体温調節・内分泌など、人間が無意識に行っている機能制御を司っています。そのため、自律神経が失調するとさまざまな機能がうまく制御できなくなって幅広い症状を起こします。
精神神経系では、感情のコントロールが難しくなる症状が出やすくなっています。怒りを抑えられない易怒性と、その反動で落ち込みや不安、うつ状態などを起こします。
その他としては、痛みや食欲不振など運動器や消化器症状があります。

セルフチェック

更年期の症状は早めに気付いて適切な治療を受けることで生活に支障なく快適に過ごすことが可能になります。また、つらい症状があっても更年期によるものとわかれば治療による改善が期待できます。「おかしいな」と少しでも思うことがあったら、まずはチェックシートによるセルフチェックをおすすめしています。

簡易更年期指数(SMI)チェック表

症状の程度をご自分で判断して点数を入れ、合計を出します。
症状の項目には複数の症状が書かれていることがありますが、その場合、どれが1つでも強いものがあったら強の点数を記入します。

1)顔がほてる 10 6 3 0
2)汗をかきやすい 10 6 3 0
3)腰や手足が冷えやすい 14 9 5 0
4)息切れ、動悸がする 12 8 4 0
5)寝つきが悪い、または眠りが浅い 14 9 5 0
6)怒りやすく、すぐイライラする 12 8 4 0
7)くよくよしたり、憂うつになることがある 7 5 3 0
8)頭痛、めまい、吐き気がよくある 7 5 3 0
9)疲れやすい 7 4 3 0
10)肩こり、腰痛、手足の痛みがある 7 5 3 0
簡易更年期指数の自己採点評価

合計点での評価です。

0~25点 特に問題なく更年期を過ごしています。この状態を保っていきましょう。
26~50点 食事や運動などの生活習慣を見直すことでより快適に過ごすことができます。ただし無理をせず、楽しみながら行える範囲を心がけてください。
51~65点 つらい症状を出さないためにも、婦人科受診をおすすめします。
66~80点 しっかり治療を受けて、快適に暮らせるようにしていきましょう。
81~100点 更年期以外の原因がないかもきちんと調べる必要があります。できるだけ早く婦人科を受診してじっくり症状を解消していきましょう。

治療

更年期障害の症状を緩和させる治療は、ほとんどが健康保険適用ですから、その範囲内での治療で充分な改善が可能です。ここでは、保険診療の治療内容をご紹介しています。

HRT(ホルモン補充療法)

揺らぎながら減少している女性ホルモンを補って症状を解消させる療法で、エストロゲンのみ、あるいはエストロゲンとプロゲストーゲン併用の投与によって治療します。飲み薬が苦手な方でも、パッチの貼り薬、塗り薬などが選択可能です。

漢方療法

歴史が長い漢方では更年期に有効なものがいくつもあります。さまざまな症状に効果が期待できるもの、変化する症状に対応できるものもあります。エキス製剤がほとんどですから、服用も手軽にできます。

その他のお薬・サプリメント

心に現れる症状を軽減するもの、そして血液検査などにより必要と判断されたものなどを処方しています。当院では強い向精神薬をできるだけ使わない・減らす治療を行っています。

更年期に気をつけたい病気

更年期は老化への入口更年期は女性ホルモンの低下によって生活習慣病のリスクが高まる時期です。そのため、更年期は老化への入口でもあります。この時期にしっかりケアしていくことで、更年期後の生活の質も大きく左右されます。いつまでも元気で若々しくあるために、リスクが高まる病気の予防や進行をとめる治療をしっかり行っていきましょう。

高血圧・脂質異常症

女性は閉経前後に血管の抵抗性が上昇して動脈硬化が急激に進行し、高血圧になりやすい傾向があります。また、更年期に分泌が大幅に減少していく女性ホルモンは内臓脂肪の分解を促す作用を持っているため、これが不足する更年期以降は脂質異常症(高コレステロール血症)のリスクが上昇します。実際に閉経後には総コレステロール、LDL(悪玉)コレステロール、中性脂肪が増加し、HDL(善玉)コレステロールが減少します。高血圧と脂質異常症は動脈硬化につながる危険因子であり、心筋梗塞や脳梗塞などを起こすリスクを高めます。

骨粗鬆症

骨粗鬆症女性ホルモンであるエストロゲンは、骨代謝のバランスを保つ作用も持っています。更年期や閉経でエストロゲンが急減して骨代謝のバランスが崩れ、骨量が減少するため骨折しやすくなります。閉経後には1年に2%ずつ骨量が減っていくとされており、10年後には20%も減少してしまいます。高齢になってからの骨折は寝たきりにつながるケースが多いため、背中が曲がる・背が縮むといった症状に気付いたらできるだけ早く受診する必要があります。予防のためには閉経後、できるだけ早く骨密度測定を受け、しっかり骨量を保てる治療を受けましょう。

粘膜の老化

粘膜が弱くなりドライアイ・ドライマウスの他、膣も乾き性交困難や萎縮性膣炎を起こしやすくなります。

消化器の老化

消化器の運動も悪くなり、下痢や便秘などの不定愁訴が多くなります。

尿もれ

尿漏れ更年期になると過活動膀胱からトイレが近くなったり、尿意を抑えられなくなり尿もれをしてしまう場合があります。
また、骨盤の底にある筋肉・筋膜やじん帯がゆるみ、支えられていた性器や膀胱及び直腸が下方に下がり外に脱出してくる性器脱が起こる場合があります。出産や女性ホルモンの減少からくるものなので、出産経験が多い女性はとくに注意してください。

糖尿病・動脈硬化

女性ホルモンは、しなやかな血管を保つ、内臓脂肪を分解しやすくするといった動脈硬化予防の作用を持っています。そのため、女性は男性に比べて生活習慣病になるリスクが低く抑えられています。ただし、閉経を迎える更年期に入ると女性ホルモンの分泌は揺らぎながら急激に減少していきます。そのため、閉経後には、糖尿病、脂質異常症、高血圧、動脈硬化などの生活習慣病リスクが大幅に上昇してしまいます。こうした生活習慣病は心筋梗塞や脳梗塞などを突然起こす危険因子です。更年期を過ぎ閉経を迎えた女性は、それまで以上に生活習慣病に対する注意が必要になります。

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